「最近、インプレッションが減った。アルゴリズムが変わったのでは?」。企業のXアカウントを運用していると、一度はこんな話題が出るのではないでしょうか。
Xのアルゴリズムについては、ネット上にさまざまな情報があります。ただ、その中には出どころがはっきりしないものや、古い情報のまま広まっているものも少なくありません。
この記事では、Xのヘルプセンターと、GitHubで公開されているXのアルゴリズムのコードの説明(README)という、公式の情報だけをもとに、2026年時点の「おすすめ」タイムラインの仕組みを整理します。そのうえで、企業アカウントが押さえておきたいポイントを解説します。
Xのアルゴリズムは更新が続いているため、この記事も定期的に内容を見直していきます。
最終更新:2026年10月15日(内容は、2026年8月14日時点で更新されていたGitHubのREADMEにもとづきます)
2026年のXのアルゴリズムで押さえること
- おすすめタイムラインは「反応の予測」で並ぶ。 見た人がいいね、返信、リポスト、引用、共有、クリック、フォローなどをしそうか、どれだけ見続けそうかを予測し、その合計点の高いポストから表示されます
- マイナスの反応も予測されている。 「興味なし」、ミュート、ブロック、通報、すぐに読み飛ばされることは、点数を下げる方向に働きます
- 同じアカウントの連続表示は抑えられる。 短時間に連投しても、同じアカウントのポストが続けて表示されるほど点数が下がる仕組みがあります
- 48時間を過ぎたポストは候補から外れる。 おすすめタイムラインに載るのは、比較的新しいポストです
- 公式に確認できない「数字」は鵜呑みにしない。 「外部リンクは○%表示が減る」「ハッシュタグは○個まで」といった具体的な数字は、ヘルプセンターやREADMEでは確認できませんでした
Xの2つのタイムライン:「おすすめ」と「フォロー中」
Xのホーム画面には、「おすすめ」と「フォロー中」の2つのタイムラインがあります。Xのヘルプセンター(新しいタブで開きます)では、それぞれ次のように説明されています。
Timeline
- おすすめ
- フォローしているアカウントやトピックのポストに加えて、おすすめのポスト。フォローしていないアカウントのポストも表示される
- フォロー中
- フォローしているアカウントのポストだけ
ヘルプセンターでは、おすすめのポストを選ぶときに考慮される要素として、ポストの人気の高さ、フォローしているアカウントからの反応、関連性や信頼度、安全性が挙げられています。
いわゆる「Xのアルゴリズム」とは、主にこの「おすすめ」タイムラインに、どのポストをどの順番で表示するかを決める仕組みのことです。
「おすすめ」タイムラインの仕組み(2026年時点)
Xは、おすすめタイムラインを作る仕組みのコードを、GitHubの「xai-org/x-algorithm(新しいタブで開きます)」で公開しています。READMEの説明をもとに、ポストが表示されるまでの流れを整理すると、次のようになります。
1. 候補を集める
まず、表示する候補のポストを集めます。
Sources
- フォローしているアカウントのポスト
- フォロー中のアカウントの最近のポストを集める
- フォローしていないアカウントのポスト
- その人の興味に近いポストや、似た反応をしている人たちが反応しているポストを集める
集めた候補は、フォローしているかどうかにかかわらず、同じ仕組みで点数がつけられます。
2. 候補を絞り込む
点数をつける前に、表示しないポストを取り除きます。READMEには、次のような条件が挙げられています。
- 重複しているポスト
- 48時間より前のポスト
- 自分自身のポスト
- ブロックやミュートしているアカウントのポスト、ミュートしているキーワードを含むポスト
- すでに見たポスト
3. 反応を予測して点数をつける
残った候補について、見た人がそのポストに対してどんな行動をとりそうかを予測します。READMEで予測の対象として挙げられている行動は、次のとおりです。
Signals
- 反応
- いいね、返信、リポスト、引用、共有(DMでの送信やリンクのコピーを含む)
- クリック
- ポスト、プロフィール、リンク、写真の拡大、動画の再生、引用されたポストのクリック
- 見続ける
- 動画の視聴、ポストの上で手を止めて見る時間(滞在)、クリック後の滞在時間
- フォロー
- 投稿したアカウントのフォロー
- マイナスの反応
- 「興味なし」、ミュート、ブロック、通報、すぐに読み飛ばされる
それぞれの行動が起きる確率に重みをかけて合計したものが、そのポストの点数になります。マイナスの反応には、点数を下げる重みがつけられています。重みの値はコードの中で公開されていますが、READMEによると、実際の運用で使われる値の多くは設定から読み込まれる仕組みです。
4. 並び順を調整する
点数がついたあと、次のような調整が加えられます。
- 同じアカウントのポストが続く場合は、点数を下げる
- フォローしていないアカウントのポストは、点数を割り引く
- 新しいアカウントのポストには、点数を上乗せする
さらに、ランキングとは別の仕組みで、表示してよいポストかどうか(そのまま表示する、警告をつける、表示しない)が判定されます。
2023年から何が変わったのか
Xのアルゴリズムが公開されたのは、今回が初めてではありません。
History
2023年
Twitter(当時)が、おすすめタイムラインの仕組みをGitHubの「twitter/the-algorithm」で公開。エンジニアリングブログ(新しいタブで開きます)では、数億件のポストから1回あたり1,500件の候補を選ぶこと、おすすめタイムラインは平均してフォロー中とフォロー外のポストが半々であることが説明された
2026年
xAIが、新しい仕組みのコードをGitHubの「xai-org/x-algorithm」で公開。READMEは2026年8月14日時点でも更新が続いている
2023年のブログでは、仕組みを「候補を集める」「点数をつける」「フィルタで調整する」「広告などと組み合わせる」という段階で説明していました。2026年に公開された仕組みも、候補を集めて、反応を予測して点数をつけ、調整するという大きな流れは同じです。
一方で、2026年のREADMEでは、予測する行動として「滞在(ポストの上で手を止めて見る時間)」や「すぐに読み飛ばされる」ことが明記されています。どれだけ反応されるかだけでなく、どれだけ見続けられるか、読み飛ばされないかも、点数に関わる仕組みになっています。
企業アカウントが押さえるべきポイント
ここからは、公開されている仕組みをもとにした、編集部の解釈です。アルゴリズムの細かな重みや、実際の運用での値は公開されていないため、「こうすれば必ず表示が増える」というものではありません。
1. いいね以外の反応も意識する
予測の対象には、いいねだけでなく、返信、引用、共有、プロフィールのクリック、フォローなど、多くの行動が含まれています。
Relensの事例でも、反応のされ方はポストによって違いました。一正蒲鉾のお年玉キャンペーンは、返信で作品を募って5,777件の返信を集めました。マクドナルドの「両方250円だけど、どっち買う?」は、いいねとリポストを投票に見立てています。「いいねを増やす」だけでなく、どの反応を促したいのかを決めて企画を考えるのがおすすめです。
2. 「見続けてもらえるか」を考える
READMEでは、ポストの上で手を止めて見る時間(滞在)も予測の対象になっています。
ひと目で読み飛ばされるポストより、つい見入ってしまうポストの方が、この点では有利だと考えられます。JR東日本アプリの年賀ポストのように、車両の中に干支を紛れ込ませて「探したくなる」画像は、その一例です。
3. マイナスの反応を招かない
「興味なし」やミュート、ブロック、通報は、点数を下げる方向に働きます。
たとえば、同じキャンペーンのポストを短時間に何度も出す、関係のない話題に便乗する、といった投稿は、フォロワーに「興味なし」やミュートを選ばれるきっかけになりかねません。フォロワーが増えても、ミュートされてしまっては意味がありません。
4. 短時間の連投より、間隔をあける
同じアカウントのポストが続く場合は、点数が下がる調整があります。複数の告知があるときは、まとめて連投するより、時間をあけて出す方が、それぞれのポストが見てもらいやすいと考えられます。
5. 48時間を過ぎると、おすすめに載りにくい
おすすめタイムラインの候補になるのは、48時間以内のポストです。季節のモーメントに合わせたポストは、当日や前日など、話題になっているタイミングに出すことが大切です。発売日などに合わせた告知は、予約投稿を使って、決まった時刻に確実に出しましょう。
公式に確認できない「噂」との見分け方
Xのアルゴリズムについては、具体的な数字とともに語られる情報が多くあります。たとえば、次のようなものです。
- 外部リンクをつけると、表示が○%減る
- ハッシュタグを○個以上つけると、スパムとみなされる
- ○時に投稿すると伸びる
- インプレッションが急に減ったのは、表示を制限されているから
この記事を書くにあたって、Xのヘルプセンターと、GitHubのREADMEを確認しましたが、こうした具体的な数字は見つかりませんでした。2023年に公開された古い仕組みの数字が、今の仕組みの説明として紹介されている場合もあります。
アルゴリズムの情報を見かけたときは、次の点を確認するのがおすすめです。
- 出典が、Xのヘルプセンターや公式の発表、公開されたコードかどうか
- いつ時点の情報か(2023年の仕組みの話ではないか)
- 自社のアカウントのデータでも、同じ傾向が見られるか
インプレッションの増減に一喜一憂するより、自社の過去のポストと比べて、いいね率や保存率などの反応率とあわせて判断するのが確実です。詳しくはXのインプレッションとは?で解説しています。
この記事の更新履歴
Updates
2026年10月15日
公開。2026年8月14日時点のREADMEとXのヘルプセンターの内容にもとづいて作成
Xのアルゴリズムに大きな変更や公式の発表があった場合は、この記事を更新します。
よくある質問
Xのアルゴリズムとは何ですか?
主に、Xの「おすすめ」タイムラインに、どのポストをどの順番で表示するかを決める仕組みのことです。「フォロー中」タイムラインには、フォローしているアカウントのポストだけが表示されます。
Xのアルゴリズムは公開されていますか?
公開されています。2023年にTwitter(当時)が「twitter/the-algorithm」を、2026年にはxAIが新しい仕組みを「xai-org/x-algorithm」としてGitHubで公開しています。
2026年のXのアルゴリズムでは、何が評価されますか?
公開されているREADMEによると、見た人がいいね、返信、リポスト、引用、共有、クリック、フォローなどをする確率や、ポストを見続ける時間を予測し、重みをかけて合計した点数で並べています。「興味なし」、ミュート、ブロック、通報などのマイナスの反応は、点数を下げる方向に働きます。
Xのアルゴリズムは変わりましたか?
2023年に公開された仕組みに続き、2026年には新しい仕組みのコードが公開されています。候補を集めて、反応を予測して点数をつけ、調整するという大きな流れは同じですが、2026年の仕組みでは、ポストを見続ける時間や、すぐに読み飛ばされることも予測の対象として明記されています。
外部リンクやハッシュタグをつけると表示が減るというのは本当ですか?
Xのヘルプセンターと、公開されているアルゴリズムのREADMEでは、外部リンクやハッシュタグの数によって表示が何%減るといった具体的な数字は確認できませんでした。数字つきの情報を見かけたときは、出典と、いつ時点の情報かを確認することをおすすめします。